はじめに
家づくりを考え始めたお客様と資金計画のお話をしていると、ほぼ全ての方が真っ先に気にされるのが「金利」です。
スマホで検索すれば、「変動金利 0.3%台!」「ネット銀行なら業界最低水準!」といった魅力的な数字が踊っています。0.1%でも金利が低ければ、総返済額は数十万〜百万円単位で変わりますから、ここを目指すのは当然の心理ですし、実際に借りることができれば、これほど賢い選択はありません。
しかし、私たち実務者から見ると、すべてのお客様がスムーズにこの「0.3%」にたどり着けるわけではなく、検討の結果、あえて別の選択肢(地方銀行など)を選ばれる方も多くいらっしゃいます。
それはなぜでしょうか?
実は、住宅ローン選びには、金利の数字だけでは見えない「実務上の特徴」と「向き・不向き」が存在するからです。
この記事では、固定金利か変動金利かを選ぶ前に、まず知っておくべき「銀行選びのリアルな実情」についてお話しします。
1. ネット銀行の「超低金利」を実現する2つの条件

ネット銀行がなぜ、店舗型の銀行では真似できないような低金利を出せるのか。それは「徹底的なコストカット」と「リスク管理」を行っているからです。
逆に言えば、お客様側にもその仕組みに合わせる「労力」と「属性」が求められます。
これが、ネット銀行を選ぶ際のハードル(条件)となります。
① 「厳格な審査」をクリアできるか?
ネット銀行の低金利は、「返済が滞るリスクが極めて低い優良顧客」に限定して貸し出すことで成り立っています。そのため、審査基準は一般的にシビアです。
年収や勤続年数はもちろん、個人の信用情報や物件の担保評価まで厳しくチェックされます。「事前審査は通ったけれど、本審査で通らなかった」というケースも珍しくありません。
「自分は属性に自信がある」という方にとっては最高の選択肢ですが、審査に不安がある場合は、時間がかかってしまうリスクを考慮する必要があります。
② 「セルフサービス」の手間をかけられるか?
ここが最大の違いです。ネット銀行は店舗や人件費を削っている分、手続きは基本的に「お客様ご自身によるセルフサービス」となります。
通常の銀行ローンであれば、住宅会社の担当者が窓口となり、銀行とのやり取りや司法書士の手配などをサポートできます。しかし、ネット銀行の場合は、これらの調整や膨大な書類の準備を、すべてお客様ご自身で行わなければなりません。
「平日日中に電話やメールでやり取りし、自分で手続きを進めるのが苦にならない」という方であれば問題ありませんが、「仕事が忙しくて手が回らない」「プロに任せて安心したい」という方にとっては、金利差以上の負担に感じられることもあります。
2. 地方銀行の金利は「人によって違う」?
では、審査や手間に不安がある場合、高い金利を我慢して借りるしかないのでしょうか?
実はそうではありません。地方銀行には、ホームページ上の数字(店頭金利)とは違う、「実情の金利」が存在します。
「店頭金利」と「優遇金利」の違い
地方銀行には、表に出ている「定価(店頭金利)」とは別に、提携している住宅会社経由で申し込むことで適用される大幅な「優遇金利」が存在することが一般的です。
- 店頭金利(定価): 2.475% など(あくまで建前)
- 適用金利(実情): 0.7〜0.9% 前後(実際に借りる金利)※2026年1月
ネット銀行の0.3%台には及びませんが、「対面の手厚いサポート」や「柔軟な審査」といったメリットを含めて考えると、十分に競争力のある低金利で借りられるケースが多々あります。
「金利の安さ」を取るか、「手続きの楽さと安心」を取るか。ご自身の状況に合わせて選ぶことが大切です。
3. 実務の壁を理解した上で、「固定」か「変動」か

「ネット銀行で安さを追求する」か、「地銀でバランスを取る」か。
銀行選びの方向性が見えてきたら、次に考えるべきなのが「金利タイプ(固定か変動か)」の選択です。
どこの銀行を選ぶにせよ、この選択を間違えれば将来のリスク管理はできません。それぞれの仕組みとメリット・デメリットを正しく理解しましょう。
そもそも「金利タイプ」で何が変わる?
住宅ローンには大きく分けて、「固定金利」と「変動金利」の2つのタイプがあります。
どちらが優れているという正解はなく、それぞれに「安心感」と「コスト」のバランスが異なります。
1. 固定金利:計画重視の「安心タイプ」
借入時の金利が、完済まで(または一定期間)ずっと変わらないタイプです。代表的なものに「フラット35」などがあります。
- 金利の変動: 借入時から変わりません。世の中の景気が良くなって金利が上昇しても、あなたの返済額は一定です。
- 安心感: 将来の返済額が確定しているため、教育費や老後資金などのライフプランが立てやすいのが最大の特徴です。
- 金利水準: 安心を買う分、変動金利に比べると金利は高め(例:1.0〜2.3%程度)に設定されています。
2. 変動金利:コスト重視の「積極タイプ」
金融情勢に合わせて、半年ごとに金利が見直されるタイプです。銀行の住宅ローン商品の多くがこちらに該当します。
- 金利の変動: 半年ごとに見直される可能性があります。金利が上昇すれば返済額が増え、下降すれば減るという、市場の動きに連動する仕組みです。
- 安心感: 将来の返済額が変わるリスクがありますが、「5年ルール(5年間は返済額が変わらない)」「125%ルール(上昇しても従来の1.25倍まで)」といった激変緩和措置が設けられているのが一般的です。
- 金利水準: リスクを取る分、固定金利よりもかなり低い金利(例:0.3〜0.9%程度)で借りられるのが最大の魅力です。
【徹底比較】メリット・デメリットから見る「賢い選び方」

では、具体的にどちらを選べば良いのでしょうか?それぞれのメリットとデメリットを比較しながら、ご自身の性格やライフプランと照らし合わせてみましょう。
✅ 固定金利が向いているのはこんな人
固定金利の最大のメリットは、「将来の不確定要素を排除できること」です。
- メリット: 金利上昇のニュースに一喜一憂しなくて済む。毎月の返済額が変わらないため、家計管理が楽。
- デメリット: 今の低金利の恩恵(安さ)を最大限には受けられない。将来的に市場金利が下がった場合にも、高めの金利を払うことになる。
👉 おすすめな人:
- 今後、教育費などで支出が増える予定があり、住居費を固定したい子育て世帯
- 「もし払えなくなったら…」という不安を少しでも減らしたい、堅実派の方
- ギリギリの予算でローンを組むため、これ以上返済額が増えると困る方
✅ 変動金利が向いているのはこんな人
変動金利の最大のメリットは、「低金利による返済額の少なさ」です。
- メリット: 当初の月々の返済額を最も安く抑えられる。元金の減りが早いため、早い段階でローン残高を減らせる。
- デメリット: 将来、金利が大幅に上昇した場合、総返済額が増えるリスクがある。金利動向をチェックし、場合によっては繰り上げ返済などの対策が必要になる。
👉 おすすめな人:
- 共働きなどで収入に余裕があり、万が一金利が上がっても対応できる方
- 借入額が少ない、または短期間(10〜20年)で完済する予定の方
- 「とにかく総支払額を抑えたい」と考え、金利動向をチェックするのが苦にならない方
結論:今のあなたにベストな選択は?

住宅ローン選びに、「誰にでも当てはまる正解」はありません。
ネット銀行の変動金利でコストを極限まで抑えるのも一つの正解ですし、地銀や固定金利で安心と手厚いサポートを買うのもまた、賢い選択です。
大切なのは、「目先の数字」だけでなく、「ご自身の手間やリスク許容度」まで含めてトータルで考えることです。
例えば、フクタハウスでは、単に家を建てるだけでなく、地元の金融機関とも密に連携し、お客様一人ひとりに最適な銀行選びからサポートしています。
- 「自分はネット銀行の審査に通るだろうか?」
- 「地銀で優遇金利を受けるにはどうすればいい?」
- 「変動金利で借りた場合、金利が〇%上がったら返済額はどうなる?」
といった具体的なシミュレーションや銀行選びのご相談も承っています。まずは一度、お気軽にご相談ください。
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