庭とひと続きになったリビングで、家族が自然と集まる。ワンフロアで完結するスムーズな家事動線。そんな、穏やかで暮らしやすいイメージから、注文住宅において「平屋」は常に根強い人気を誇ります。
しかし、「平屋を建てるには、広い土地が必要で予算が…」「子ども部屋や書斎を考えると、どうしても部屋数が足りない」といった現実的な問題から、憧れの平屋を諦めてしまう方が多いのも事実です。
もし、あなたも同じ悩みで立ち止まっているのであれば、ぜひ知ってほしい新しい選択肢があります。それが、平屋の快適な暮らしをベースに、2階部分を少しだけプラスする「平屋+ちょこっと2階」という暮らし方です。
この記事では、平屋の良さと2階建ての機能性を“いいとこ取り”した、1.5階建てとも言えるこの新しい住まいのスタイルについて、その魅力と注意点を、具体的な暮らしのイメージとともに詳しく解説します。
なぜ人気?「平屋+ちょこっと2階」4つの大きなメリット



1. 平屋の“快適な暮らし”はそのままに
このスタイルの最大の魅力は、生活の中心が1階にあることです。LDK、寝室、水回りといった主要な空間がワンフロアにまとまっているため、日々の生活のほとんどは階段を使わずに完結します。
例えば、洗濯。洗濯機を回し、ウッドデッキやランドリースペースで干し、乾いたら隣のファミリークローゼットにしまう。この一連の作業が、重い洗濯カゴを持って階段を上り下りすることなくスムーズに行えます。将来、年齢を重ねた時にも安心して暮らせる、バリアフリーの思想が根底にあります。

2. 土地の選択肢が広がり、コストを抑えられる可能性
すべての部屋を1階に配置する平屋は、どうしても大きな建築面積(建坪)が必要になります。しかし、「平屋+ちょこっと2階」なら、子ども部屋などを2階に上げることで1階の面積をスリム化できます。
例えば、子ども部屋2室分(約6坪)を2階に上げるだけで、土地に求める広さはぐっとコンパクトになります。これにより、土地探しの選択肢が広がり、土地購入費用を抑えられる可能性が生まれるのです。

3. 暮らしに“+α”のプライベート空間を
2階があることで、生活の中心であるLDKとは意図的に切り離された、静かで集中できる空間が生まれます。
それは、リモートワークに集中するための書斎かもしれませんし、気兼ねなく趣味に没頭できるアトリエかもしれません。LDKの賑わいから少しだけ距離を置ける2階の存在は、暮らしにメリハリと豊かさをもたらしてくれます。

4. 開放感のあるLDKと高いデザイン性
2階部分がコンパクトであることは、構造上のメリットも生み出します。1階部分にかかる荷重が減るため、LDKに大きな吹き抜けを設けたり、柱や壁の少ない開放的な大空間を実現しやすくなります。勾配天井にして、平屋ならではの伸びやかな空間デザインを楽しむことも可能です。
知っておきたいデメリットと、プロの解決策



もちろん、このスタイルには計画段階で知っておくべき注意点もあります。
建築コストが割高になる可能性
シンプルな総2階建ての家に比べ、基礎や屋根の面積が広くなるため、坪単価で比較すると建築コストが割高になる場合があります。しかし、土地代を抑えられるメリットと総合的に比較検討することが重要です。
固定資産税が高くなる傾向
法規上は「2階建て」として扱われるため、同規模の平屋と比較して固定資産税が高くなる可能性があります。
1階の日当たり
隣家に2階建てや3階建ての建物が隣接している場合、1階部分の日当たりが悪くなる可能性があります。これは、吹き抜けや高窓(ハイサイドライト)を効果的に配置するなど、設計の工夫で解決できる課題です。
こんな方にピッタリ!「平屋+ちょこっと2階」がおすすめな人



「平屋+ちょこっと2階」は、特に以下のようなご要望をお持ちのご家族にフィットします。
A. 夫婦の寝室は1階で、子ども部屋は2階が良い方
「今は子育て中心だけど、将来子どもが巣立った後は、夫婦2人で1階だけで生活を完結させたい」という、ライフステージの変化を見据えた方に最適です。現在の利便性と将来の安心感を両立させた間取りを実現できます。
B. 来客用の部屋が欲しい方
普段は使わないけれど、ご両親や友人が泊まりに来た時のためのゲストルームを、生活空間と少し離れた2階に用意しておくことができます。
C. LDKと切り離した書斎や趣味の部屋が欲しい方
生活の中心であるLDKから少し離れた2階に、仕事や趣味に集中できるプライベートな空間を確保できます。
D. 平屋に憧れるけれど、土地の広さや部屋数に不安がある方
建築面積を抑えることができるため、限られた土地でも平屋の快適な暮らしを実現できます。「家族が増えたらどうしよう」「趣味の部屋も欲しい」など、将来的なライフスタイルの変化に不安を感じている方もご安心ください。
平屋をベースに、2階にちょこっとプラスするだけで、暮らしの幅がぐっと広がります。
今の満足と、未来の安心を両立できる住まいづくりが可能です。
まとめ:理想と現実のベストバランスを見つける選択肢



「平屋+ちょこっと2階」という暮らし方は、単なる妥協案ではありません。平屋の快適性と2階建ての機能性を融合させ、限られた条件の中で理想の暮らしを叶えるための、非常に賢く、合理的な選択肢です。
もしあなたが平屋の暮らしを諦めかけているなら、ぜひ一度、この新しい家のカタチを検討してみてはいかがでしょうか。
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フクタハウスでは、お客様一人ひとりのライフスタイルや将来の暮らしを見据え、平屋、2階建て、そして「平屋+ちょこっと2階」といった、あらゆる選択肢の中から最適なプランをご提案します。
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そんな疑問をお持ちでしたら、ぜひお気軽にご相談ください。

